陸前高田ベルコン見学ツアー~2015年9/5開催

9/5の「陸前高田ベルコンツアー」報告です。

県外参加者9名様を含む31名の方に参加していただきました。

このツアー開催のきっかけになったのはこちら

4/11に開催された「復興ドボクツアー」

http://ameblo.jp/novia-jyosi100/entry-12014304046.html

県外に住む「重機・工事現場・廃道」のマニアの方々のツアーです。

これまで 

  
 被災地へ人は呼びたい
   ↓
 でもいつまでも、ボランティアツアーでは人は来てくれない。

   ↓

 久慈には「あまちゃん」ファンが毎年通ってくれる

   ↓
  今の陸前高田はなんだ? 何がウリなんだ_?

 
 
そこで経験したマニアと呼ばれる方々のツアー

ほんとにマニアックなツアーではあったけれど

「そうか、このテがあったか!」と

私にこれまでの観光のあり方を大きく180度転換させてくれました。

さて、ツアーの概要については最初にこのツアーに申し込みしてくださったAさんが

詳細にブログに書いてくださいました。

http://blog.goo.ne.jp/lotus045/e/cdcaa8029a595d3021fab531a258695f

 

 

実は開催数日前に

今回お世話になった陸前高田まるごと協議会さんから

「定期点検の日が実は急きょこの日になってベルコン動かないんです」との連絡が入りました。

「ええーー!ベルコン動く最後の土日ということでこの日にしたのに」と思いながら

バスのなかでその旨、お客様に謝罪をしてきたのですが

キセキはおこる・・・。

なんと、「点検が午前中で終わったので」ということで

私たちが三鉄南リアス線をのり継いで陸前高田へ入った昼から

工事を再開させてくれたのでした。

やった!

 

現地でガイドのカワハラさんと合流し、広田半島へ。

カワハラさん、真鍋かおり似のスレンダー美人の方ですが

被災者で、避難所暮らしも経験されています。

そのカワハラさんの案内で、広田半島のとある民家で昼食。

震災の日、広田半島へ渡る道路が寸断され、「陸の孤島」といわれた広田地区。

しかし、ラジオは聞こえていたといい、「生きてるぞ~」と皆で話したとか。

また、浜が忙しくなると買い物にも行けなくなるので

「ちょうど買いだめをする時期だった」とのことで、

「どの家にも比較的食料があった。不幸中の幸いだった」といいます。

気仙大工の技がつまったこのお宅でそんな話を聞きつつ

おばあちゃん、お母さんが準備してくれたお昼をご馳走になります。

そして記念撮影

そして一行は陸前高田市内へ戻り

この巨大工事の司令塔である現場事務所へ。

今回のツアーでどうしても見てほしかったのが「震災前の陸前高田の映像」です。

震災後にはじめてこの街を訪れた方々は、

「最初から巨大な造成地がたつような空地だったのでは」と思いがち。

でもここに駅があり、学校があり、商店があり、

人々はあの瞬間まで普通に暮らしていたんだ・・ということを見てほしかったのです。

そこで、現地ガイドの方にお願いして映像を集めて座学をしていただきました。

 

座学後、工事事務所のま向かい、ベルトコンベアーの出発点へ。

すぐ裏の120Mあった山を45Mまで切り崩し、破砕し、

土砂を全長3キロに渡るベルコンが市街地へ運びます。

 

3キロ先には100台近くの重機、

こちらは米沢商会さんの事務所、

この屋上で米沢社長はたった一人、救助を待ちました。

その米沢商会さんのビルの裏手には新たな市の中心部を建設中。

工事現場にも特別に入れていただきました。

記念撮影したこの地にはショッピングセンターがたつ予定だそうで

工事は2016年から始まります。

最後に一行は、タピック45へ

このいちばんてっぺんでは

3人の方が救助を待ちながら一夜あかしました。
どんな想いでその長い長い夜を過ごしたのか・・・・

 

こちらは今回のツアー参加者で最年長のおばあちゃん。

2012年に行った第1回目の復興応援バスツアーにも参加していただきました。
お元気でこうしてまたお会いできたことが嬉しかったです。

 

今回のツアーに参加してくださった方々は

・岩手が好きになった方

・岩手内陸部へ住む方

・重機マニアの方々

・自らも被災され、仮設へ住む方

といらっしゃいます。

実は、前回、訪問したとき、工事現場の方々は

「本当は現地の方にも見ていただいて

将来ここがどんな街になる予定なのか見てほしい」といってました。

ご本人に感想を聞くことは出来ませんでしたが、そういう意味では

少しでもお役にたてたかと思っています。

 

そして重機好きの方々も100年に一度の大工事の様子をカメラに収めつつ

「震災前は陸前高田という名前すら知らなかった。

けれどこの街の行く末をまた見届けたい」と言ってくださいました。

来年あたりからは少しずつ、宅地も分譲予定とか

次回はまた違う景色の陸前高田を見るツアーを開催したいと思います。

カテゴリー:復興応援バスツアー