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「イタリア人料理研究家マルコさんの食育講座」~2023年5/14開催

5/14(日)滝沢ビックルーフのクッキングスタジオにて
「マルコさんの食育講座」を開催しました。

実はイタリアというのはいくつもの州が集まった共和国。
国土は南北に長く、州によって郷土料理が違うそうです。

※ 地図:参照

イタリア地図 – 旅行のとも、ZenTech (travel-zentech.jp)

私たち日本人がイメージしてる「イタリアン」
パスタとかトマトソースとか魚介というのは南イタリアの料理だそうで
「北イタリアでは パスタよりも米が主食、パスタは週2回程度しか食べないし、ファーストフードの感覚」
と教えてくれたのは本日の講師、マルコ・ロヴェッリさん。

CUCINIAMO(クチニアーモ!) 一緒に料理しましょう

 

片言の日本語の威力はすさまじく、
気付けば、デモンストレーションがスタートしてました。

 

代表的な家庭料理「ピアディーナ」からスタート!!

強力粉(小麦粉、米粉、そば粉でもOK)とその半分の水、
オリーブオイル(結構使います)、塩ひとつまみ

それをひっつみの元をつくる要領でこねます。

ピアディ-ナは北イタリア地方のパンの原型のようなもので
その家々に伝わる「おばあちゃんの味」があるそう。
ちなみに、マルコのおばあちゃんは
「ダイミョウの料理人で、家には百科事典のようなレシピ本がアリマシタ」

 

ダイミョウが「大名」のことだと脳内変換されるのに数秒かかりました!

領主のことだそうで、県知事と貴族の両方の役目をあわせもったような役職だそうです。

まさかイタリア人から「大名」と聞くとは。。。

 

さて、ピアディ-ナ

生地を寝かせるのは、15分から30分でOKとのことで
あとは、すりこぎで焼きやすいようにのばします、、、

こちらのプロフェッショナル男子2名もこねる!!

さすが手つきがよい。

「コノグライネ」と各テーブルをまわるマルコ氏

こちらは親子参加のお2人。

お父さんと息子で料理教室に参加ってなんかいいよなああ。

各テーブルをラウンドしながら

ピアディ-ナの中にいれる具材(今日はホウレンソウのソテー、もちろんオリーブオイルたっぷり)

も作っているマルコさん。

フライパンで両面を焼き、中に具材をいれて包み、切れば完成~!

具材は何でもいいそうで、
肉、魚、野菜、ハム、チーズ、フルーツ、さらにはチョコレートでもOK

「オーブン使わないからカンタンネ」とマルコ氏

 

続きまして本場のミラノリゾットをマルコさんが作ります。

用意するものは

お米(なんでもよい)、玉ねぎ、塩、白ワイン、チキンコンソメ、
オリーブオイル、

そして、ミラノリゾットに欠かせないのが

「サフラン」「パルミジャーノチーズ」

玉ねぎを切り、オリーブオイルで炒めながら、マルコさんの食育講座が

すでに始まっております。

「イタリア人は素材をとても大事にします。

なので、玉ねぎいれたら、ニンニクはいれない。

ホタテに牛乳?なんで、そんなことするの?」

あとから聞いたら

北イタリアでは小麦がとれず、野菜、コメ、酪農が主な産業だった時代が長く、

「食べ物を大事にする」という習慣があったということ、

そしてもうひとつは野菜の味が濃いので

「素材の味を大事に、味付けはシンプルに」

 

ちなみに

「オリーブオイル、塩、レモンジュース」が北イタリアの3大調味料だそうで、

甘いものが食べたいときは

「オリーブオイルに砂糖をつけたものを、バケットにつける」

しょっぱいものが食べたいときは

「オリーブオイルに塩をつけたものを、バケットにつける」

そして、

「イタリア人はにんにく好き」も誤解だそうで

「にんにく=臭いので、最初の香り付けにしか使わない」のだそうです。

 

玉ねぎを炒めたら、続いて、生の米をひたすら炒ります。
そして、数回に分けて、チキンコンソメをいれた出汁をいれていく。

途中で、白ワインやサフランを投入。

サフランをいれると色が変わります~。

本場のリゾットはちょっと米を硬めに仕上げるそうで

「日本のリゾットはおかゆに近い」

数回に分けて、出汁を投入するのは「おかゆや雑炊にしないため」なんだと思います。

そして、仕上げにパルミジャーノチーズをすりおろす。

この役目は一家でいちばん年下の子の役目なんだとか

家族が多いと

「1時間もやることにナルヨ」とマルコさん

プロフェッショナル男子がボソッといってましたが

「話しながら、手を動かしながら、火加減も見るって結構、難しいんだよね」と。

なるほど。

完成~!

 

はい。お待ちかねの試食タイム!!

みなさんが、お料理を作っている間、

ひたすら、サラダとオリーブオイル試食用の準備をしていた布施ご夫妻。

食卓には
ピアディ-ナ、ミラノリゾット、サラダ、あんこ、砂糖、塩(シチリアの塩)、バケット、オリーブオイル2種、

そしてハーブティーが並びました。

 

なぜ、あんこ?というと

あんこにオリーブオイルがあう!!これを試してほしいとのことで。

みなさん、「あんバターみたいで美味い!!」と。

 

今日、食べ比べしていただくオリーブオイルはこちらの2種類。

エキストラヴァージンオイルです。

青がクラシコ、緑がビオでどちらもアンチエイジング効果がありますが、

より強いのはクラシコ。

試食しながら、オリーブオイルソムリエの布施かおりさんからミニセミナーを受けます。

クラシコもビオもオリーブが緑のうちにとって、ろ過したものだそうです。

オリーブオイルはこれまた奥が深いので

単独のオリーブオイルセミナーとして開催したいなあと思いました。

布施さんはコーヒーにも漬物にもオリーブオイルをいれるそうですよ

 

あっという間の3時間、盛りだくさんの内容で

片付け含めて、時間内に撤収できるか心配でしたが、なんと

参加者の方々の手際の良さで、10分前に終了!!

これにはマルコさんも「奇跡」と!!

 

お料理を作ることも楽しいですけど、イタリア人の「へ~」はまだまだあるそう。

マルコさんは「料理はおばあちゃんから習った」と言ってましたが

こうして、おばあちゃんの知恵を9399キロ離れた岩手で聞くというのは

感慨深いものがありますよね。

 

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

 

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