11年目の福島原発20キロ圏内視察ツアー③富岡町・大熊町・双葉町~2022年11/5~6実施

おそらくはこの地域を巡るツアーというと
双葉町にある原子力災害伝承館と浪江町にある震災遺構、請戸小学校跡の見学が一般的なコースと思いますが

それでは浜通りの今と現実が伝わらないような気がしてました。

なので、私から現地ガイドさんにお願いしたのはこの3つ

・できるだけ現地の方の話を聞く機会が欲しい
・大熊町と双葉町については新旧の中心地が見たい
・帰還困難区域と特定復興再生拠点区域と両方見たい。

 

特定復興再生拠点区域とは
帰還困難区域のうち、優先的に除染して居住できるようになった(今後なるも含めて)地域をいいます。

 

今、富岡、大熊、双葉、浪江の4町は
・何の制限もない地域
・帰還困難区域 (人と自転車は通行不可だが車とバイクは可や許可書がなければ入れない区域とがある)
・特定復興再生拠点区域

と分かれ、地図を見ても複雑です。

私の3つの希望を叶えるべく、現地ガイドさんは悩みに悩まれ
ご自身いわく「性格を反映した(笑)」分刻みのスケジュールを作ってくださいました。

 

まずは
①富岡町のワインドメーヌ展望台へ
震災後の新しい産業として富岡町ではワイン作りが始まっています。

ここから見えるのは、福島第二原発です。

 

11年半前、第一と同様、ここもメルトダウンの危機がありましたが、
原子炉を冷却する4回線のうち1つの回線が生き残っているのがわかり、
800M離れた建屋に200人がケーブルを繋ぎ、危機を回避しました。
第二は2019年に廃炉が決まり、現在、その作業をすすめています。

 

②富岡駅前を通り、ふたばいんふぉへ到着。
こちらは双葉郡8町の情報をまとめて展示、案内する唯一の施設。

ここを立ち上げた平山勉さんから双葉郡の歴史と震災後についてお聞きします。
帰還困難区域が解除されバリケードが開けられた際の動画も見せていただきました。
展示物を見る時間がとれなかったのが残念。。これは次回リベンジ。

 

③続いて夜の森地区へ
ここは1500本の桜並木が並ぶ町民自慢の地。
前回2017年のツアーでは、道路1本はさんで片側が帰って住んでいい地域、
しかし、もう片側はバリケードと帰還困難区域の看板がありました。
ここに帰るということは、この光景を日常の景色として受け入れることかと悲しい気持ちになった地です。

 

それから5年後、ここも特定復興再生拠点区域となり、1/20からは準備宿泊がスタートしています。

春からは全て立入りOKとなるのです。
5年前のツアーの参加者からは
「(集合写真を撮った近くにあった)あのアパートは解体されたんだね~」
「バリケードがなくなったね~」等など。
みなさんにとっても変化を実感する風景だったようです。

夜の森公園の復旧工事が進んでいました。

富岡町の人口は震災前15849人。

現在は2001人の方が町内にお住まいです。

 

④大熊町の現在の中心地へ
大熊町ではいち早く2019年に避難解除された大川原地区へ。
町役場、公営住宅、商業施設、宿泊施設、入浴施設、公民館などがまるっと整備されました。
どの施設もかなり立派な建物です。

宿泊施設の部屋番号にはOKUMAのアルファベット

来年には0才から15才までが学ぶ町立学校「学び舎ゆめの森」の校舎が

開校するそうで、その工事が行われていました。

町内にあった大野小、熊町小(昨日見てきた中間貯蔵施設内にあった小学校です)

大野中を統合し、さらには保育園施設も入るそうです。
現時点では7名の子どもが入学予定だそうです。

※その後、11/11の地元紙の報道で25名の入学予定者と
町の教育委員会から発表があったそうです。
次に来る時にはこどもの姿が見れるのですね!

なお、大熊町に現在、374人の方が住んでいらっしゃるそうで、
単身赴任等で住民票が町外にある方と合わせると1000人の方が暮らしていると
伺いました。震災前には11515人が住んでいた町です。

 

⑤近代的な建物を見ながら、バスは大野駅方面へ。

この地図でいうと黄色で区画されている地域です。
写真はありませんが、双葉郡にはあちこちに巨大なソーラーパネルがあります。
〝原発から自然エネルギーの街へ〟

大野駅に向かって東進しています。

震災前150床あった県立大野病院の建物はそのまま残っています。(写真なし)
施設を再利用していくのか、移転するのかは今後、検討するようです。

そこから大野駅の東側へ。
解体が進んでいる駅の西側に比べると、朽ち果てた商店や寺が残っています。
ここがかつての中心地だったのですね。
そして下記の写真は大熊町立図書館・民族伝承館です。
特長的な建物は町のシンボル的な建物であり、思い出深き場所だったそう。
県外に住んでいる方が帰省したとき、ここを見て「帰ってきたんだ」と実感するような場所だったそうです。
保存を希望する署名が7800名も寄せられたにも関わらず

解体が決まりました。

こんなふうに、「次来たときはないんだろう」という建物が駅周辺にはあります。

 

⑥ここからバスは国道288号線を通り、双葉町へ
帰還困難区域を走ります。

 

帰還困難区域と特定復興再生拠点区域とはまるで景色が違います。

「ここを大型バスが走るというのは珍しい光景」と現地ガイドさん。
道路の左右は森なのか、、と思いながら車窓を眺めていると
家が、集落が木々の下に隠れているのに気がついて、ハッとします。

玄関のバリケードがなければそこに家があることに気づかない程の高さです。

 

なお帰還困難区域は除染されていないのですが

今後、帰宅を希望している方には自宅周辺を除染する方向だそうで
ちょうどこれを書いている11/10の朝日新聞によると

大熊町と双葉町の帰還意向調査であわせて226世帯が帰還希望と答えたそうです。

 

集落で帰還されるならよいのですが、
自分の自宅周辺だけが除染され、それがポツンポツンと散在するのは
果たしてどうなのか、、考えるところです。

 

2017年にあちこちにあった「これより帰還困難区域」の看板は大幅に減り、
代わりによく見たのがこの看板です。

本当に今まで走ってきた帰還困難区域とはガラリと景色が変わり、
整備しているのがわかります。

改めて景観というのは人の手が入ってこそ、
維持されるものなんだなあと感じます。

そんな特定復興再生拠点区域にある双葉高校で下車いたしました。

 

⑦双葉高校

来年、創立100年を迎える浜通りの名門校です。
双葉郡にはこの双葉高校をはじめ、バドミントンの桃田選手が通っていた富岡高校、

双葉翔陽高校、浪江高校、浪江津島分校と震災前に5つの高校がありましたが、

現在、休校という名の事実上の廃校となっています。

(双葉郡にある高校は現在、
広野町にあるふたば未来学園中学校、高等学校の1校のみとなっているそうです)

校舎の窓に貼られたある生徒さんのインターハイ出場を祝う掲示は2011年3月のものでした。

なお、来年2023年の10/8には双葉町の産業交流センターで
創立百年記念式典が開催されるそうです。
その時にはここに「迎える近所の人」がいてほしいものです。

 

⑧双葉駅へ

双葉町は今年2022年の8/30 双葉郡8町のなかで最後に避難指示が解除された町です。

役場の新庁舎が駅の東側に移転、西側には町営の「えきにし住宅」が出来て

10月から入居が始まりました。この日もお引越しが行われていました。

 

駅の東側はアートで街を再生しようというフタバアートディストリクトというプロジェクトが行われ
伝承館のある中野地区にあるものとあわせ8つの壁画が彩られています。

 

下記の写真は消防の屯所だった建物

震災前に6900人が暮らしていた町に現在は約30人の方が住んでいます。

 

双葉町の伊澤町長は
「何年かかるかわからないけれど双葉高校が再開する事が
本当の双葉町の復興です」と語ったそうです。

地図を改めてみるとまだまだピンクの帰還困難区域です。

 

ここまで約4時間半かけてご案内いただきました。

個人的に心に残ったのは各地にできた

「特定復興再生拠点区域」

 

それは明らかに希望の星であると同時に

こうした拠点ができたのは集中的に除染した賜物なわけです。

 

まさしく、この地で除染された土壌を運びこんだのが

昨日みてきた中間貯蔵施設。

町の再生や新興のために重い決断をされた方々がいること

忘れてはならないのだと思います。

、、、バスは浪江町の昼食会場を経て、震災遺構の請戸小学校へ向かいます。

 

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11年目の福島原発20キロ圏内視察ツアー②中間貯蔵施設編~2022年11/5~6実施

浪江をあとにした一行は大野駅で首都圏から参加される5名様と合流。

ここは大熊町にある駅で福島第一原発にいちばん近い駅です。

びっくりしたのは駅の西側。

ホテルや新聞販売店や商店街が並んでいたのが
すべて解体され、見渡す限りが更地になっていました。

 

そして東側。
今年の1月に訪れた時、まだ自由に通れなかったと記憶していますが
何の規制もなくなっていました。
どうやら6月から駅周辺が避難解除になった模様で、これから西東あわせての再開発が進むのでしょう。

 

さてツアー1日目のメイン、中間貯蔵施設見学です。
集合場所の中間貯蔵工事情報センターはかつてはチェーン店のラーメン店だった建物だそうです。

 

中間貯蔵施設とは

いわゆる除染に伴い発生した汚染土や廃棄物を福島県中から集め、2045年まで
貯蔵するための施設です。

双葉町と大熊町にあり、福島第一原発を大きく取り囲むように整備され、
その面積は1600ヘクタール、渋谷区とほぼ同等の広さだそうです。

施設という名前がついているので何か体育館のような広い場所をイメージしますけれども

違うのです。

ここは11年前まで住民が暮らしていた普通の街だったんです。

 

2014年に大熊町が、2015年に双葉町が中間貯蔵施設の受入れを容認し、
2360人の地権者が土地を売る、貸すなどに段階的に同意し、施設が作られていきました。

見学会には「双葉町コース」と「大熊町コース」があり、私たちは大熊町コースを見学します。
2015年に
福島県内のあちこちにあったフレコンバッグをトラックでこの施設内の保管場へ移す作業が開始されました。

いちばん多い時期には1日3000台のトラックがこの中間貯蔵施設を目指し、
1日700台のトラックが入っていたとか。
それから7年、
すでに(帰還困難区域を除く)95%の受入は完了しているそうです。
ですので、入って目にするのは大量のフレコンバッグ。
数か所このような山があります。

このフレコンバッグは、袋のひとつひとつを破り、
8000ベクレル以下のものとそれ以上のものとに分けるための分別施設へ
ベルトコンベヤーで運ばれるわけですが

すでにその作業も終わりに近づいているのか

解体されたベルトコンベヤーもあるそうです。

1月に訪問した時は分別施設の見学もあったのですが、この日はありませんでした。

そして

バスで走行中、目にするのはここにあった小学校、解体せずにそのまま残る家々、
公民館、寺など。
巨大工業団地と化したこの場所にわずかに残る人の営みです。

 

個人宅も思ったよりも建っていますが、写真は撮らないよう、固く禁じられています。

バスは高台にあるサンライトおおくまという介護施設へ向かいます。

建物には車椅子やストレッチャーが見え、震災の日の夜、(3キロ圏内への避難指示で)あわてて避難したであろう痕跡がみえます。

おそらくは職員さんの車でしょうか、そのまま駐車場に整然と並んでいました。

その高台で降車します。
(降車時はヘルメットと綿手袋をするように指示されます)

その先にあるのは、あの福島第一原発です。

原発までの距離は2キロ。
肉眼では1~4号機の建屋がはっきりと見え、すぐ近くに感じます。

 

もしかしたら入居していた方々の家族が働いていたのかもしれません。

きっとこの原発を誇りに思って毎日眺めていたのだろう、

そんなことを考えます。
原発がそこにあるのが当たり前の景色であり、日常。

 

ちなみに高台の線量は毎時1.5マイクロシーベルト。
参考までに現在、福島県で避難指示が解除されるめやすは3.8マイクロシーベルトです。

バスのなかで自撮り

この後、バスは高台から海沿いへ向かいます。

降車はできませんが、バスの中から海に近いヒラメの養殖所を見学。
福島というと原子力災害ばかりが話題になりますが
津波もあり、ここでは複数の方が亡くなっています。
震災翌日に避難指示がでたため、捜索には行けなかったのです。

これらの景色を見て最後に降車したのは、2045年まで土壌を寝かせるための貯蔵施設。
そこで再び、降車します。

「受入」「分別」するための施設はこれから解体が進み、
「30年間貯蔵」する場所だけが増えていくのでしょう。

そして2045年の期日がきたあとの最終処分場はどこになるのか・・?

それはまだ決まっていません。

 

こちらは高さ15メートルの堰堤に囲まれたエリアを利用したものです。


現在、すでに東京ドーム11杯分の土が運びこまれたそうで

うち3/4は8000ベクレル以下とのことです。

8000ベクレル以下のものはできうる限り再生利用し、
それ以上のものは減容した上で最終処分されるそうです。

 

そして驚いたのは、地権者でも今、自分の家や土地に入れるのは原則、年間30日とか。

先祖代々の土地を手放す、
家を手放す、

重い決断の上にこの中間貯蔵施設は作られました。

 

こうして中間貯蔵施設の見学を終え、一行は
双葉町の原子力災害伝承館とその手前にある交流センターへ。

交流センター屋上からは双葉町側の中間貯蔵施設が見えるので
私の拘りで日の暮れないうちにと上がってもらいましたが

今見てきたばかりの景色と比べるとインパクトがなかったのか
「寒い!」と不発に終わってしまいました。

ちなみにこんな風景です。

2021年11月29日復興の象徴から見えた皮肉な景色 – YouTube

 

ここに上がった分、

伝承館の見学時間を短くしてしまい、反省。。

 

屋外にあるのはかつて双葉町内のメインストリートにあった有名な標語のレプリカ。

なぜか中には展示せず、ひっそりと屋外に置かれています。

こうして一行は1日目の見学を終え、富岡町にあるホテルへ入りました。

 

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11年目の福島原発20キロ圏内視察ツアー①浪江町編~2022年11/5~6実施

11/5~6の1泊2日で5年ぶりとなるバスツアーを開催しました。
盛り沢山なので4回に分けて報告いたします。

 

11/5~6の日程で「福島原発20キロ圏内視察ツアー」を開催しました。

2017年以来、実に5年ぶりの自社開催です。

本来は今年の4月、桜満開の富岡町夜の森の花見もコースに入れて開催するつもりだったのですが、

結局、コロナ増と3/16の地震で泣く泣く延期。

これは来年の春かなあ、、と思いつつも

双葉駅や大野駅周辺の再開発でどんどん震災前の建物が解体されそうで
どうしても年内に開催したい!という気持ちが強くなったのです。

 

今回のツアー、メインは1日目に予定している中間貯蔵施設の見学。

その定員が20名と決まっているため

一般募集はかけず、2017年のツアー参加者やのびあの会員さん、

さらにはテーマに興味をもっていそうな方々(私が勝手にそう思った方々)にお声かけさせていただき

青森、秋田、岩手、東京、埼玉、神奈川から総勢17名のツアーとなりました。

朝、8:15に盛岡を出発!

途中、一関ICを経由し、浪江ICを11:50に降りる。

ちなみにこれが2022年11/5

こちらは5年前 2017年2/25

そう、この時は左折できなかったのですよ。
すぐに「帰還困難区域」の看板があり、警備の方が立っていたんです。
ツアーから帰宅後、調べてみると、この道路は左折後、何の制限もなく、
歩行者も自転車も通れるようになり、ある地点からは帰還困難区域に入るものの車は通行OKになったようです。

こんな風に帰還困難区域といえども通行できるエリアは大幅に緩和された模様。

「歩行者や自転車はダメだけれど原付含めたバイクや車なら通行可」となった道も多く

この後、国道6号線でバイクを見た時には本当に驚きました。

 

ちなみに私、今年の1月に中間貯蔵施設に行ってるのですが

その時の6号線は、車だけがノンストップで走っていたのでごくごく最近の話なんだと思います。

 

ま、そんなわけで、高速降りた瞬間に驚きつつも右折し、道の駅なみえへ。
5年前、このIC周辺にあった家々はほとんど更地になったような印象。

そういえば(2月だったので)梅の花がキレイに咲いている家があったなあ、、などと

回想しながら道の駅なみえに到着!

2020年に奥にある産直やフードコートがオープンし
2021年には手前にあるなりわい館がオープン。
請戸で被災し、山形で酒造りをしていた鈴木酒造店や二本松市に避難し再開していた大堀相馬焼組合が入り、震災から10年めにして浪江町で営業再開しています。

 

私の昼食はベタだけれどここはなみえ焼きそばを注文

建物後ろにはラッキー公園が出来て親子連れが遊んでいました。

 

5年前、子供の姿を見ることはありませんでした。

今回、訪問する浪江町、双葉町、大熊町、富岡町で

住民の帰還がいち早く行われたのは浪江町と富岡町で2017年3月。
前回のツアーはその数日前。
いわゆる準備宿泊期間に開催しているので
あの時点で、子供が街にいなくても当然なのですが
現地ガイドさんが
「子供が戻ってきた時、その時こそ、復興じゃなくて新興なんだ」

と言った言葉を思い出します。

今回の参加者17名中8名が前のツアーにも参加してくれた方々ですが

「随分と賑わっているね~!!」
「変わった~!」という声があがっています。

あの時はローソン1軒しかなかったコンビニも今は4軒あるらしい。
小さいながらイオンも出来た。

 

震災前、浪江町には21000人の方が住み、双葉郡8町で一番の人口でした。

2017年4月で195名の方々が戻り、そこから現在は1878人の方が住んでいるそうです。

駅周辺に行けば更地も多いけれども

少なくともこの5年の確実な進歩を感じました。

 

、、、、となんと浪江町についただけでこの字数。

それだけこの賑わいが感慨深かったのです。

 

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第62回大人のおけいこクラブ「筆文字アート暑中見舞い編」~2022年7/24開催

昨年12/5に開催して好評だった「筆文字アート教室」の第2弾です!
前回は年賀状とクリスマスカードでした。

 

 

筆ペン、水筆、水彩パレット(お子さんの絵具でよい)、水をいれる瓶(紙コップでよい)
ハガキ含む用紙、クッキングペーパー、完成品をはさむ台紙があります。

ほとんど100均で揃います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<先生のお手本その1>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして!!

 

なんとかぼちゃ以外のお野菜は小屋敷先生の畑でとれた

 

 

 

 

 

 

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岩手の地酒5蔵とスイーツが競演「夏酒フェスタ」~2022年6/25開催

6/25(土)に「夏酒フェスタ」を開催しました!

実に2019年以来の大型イベントです。

 

 

「屋外でのイベントだけでなく、
そろそろ屋内で飲食を伴うイベントにチャレンジしてみませんか?」

 

という私のラブコールに賛同してくださったのは

菊の司・月の輪・南部美人・浜千鳥・わしの尾の5つの醸造元さん。

 

とはいえ、7月以降、コロナの感染者数がぐんと増えていることを思えば

この6月25日という設定はちょっとしたキセキでした。

 

日本酒とスイーツという組み合わせがよかったのか、
それともこういう風にリアルで飲む機会を欲していたのか、
定員60名を超え、65名(女性51,男性14)にお集まりいただきました。

 

「日本酒」を飲む前にまずは基調講演です。

わしの尾八代目蔵元 工藤朋さんから「日本酒を楽しむイロハ」

 

 

これは私が「日本酒の瓶って見てもなんか味の想像がつきにくいよなー」と
思ってお願いしたものです。

 

そうしたらビックリ。

表示義務のあるのは「原材料名、アルコール分、精米具合、容量、製造年月日」だけなんですって!

 

なのでこれ以外の、

お酒の種類(純米酒とか大吟醸とか)やコメの種類(山田錦とか結の香とか)

酵母の名前、日本酒度(一般的には甘口か辛口かを示すといわれているもの)、酸度などは

全くもって任意なのだそうです。

 

味を想像できる表記といても個人の味覚によって感じ方も違うということで、
最近では、Gグルコース-A酸度という基準も使われているそうで
AV値が0.2以下で辛口、0.3~1.0でやや辛口、1.1~1.8でやや甘口、1.9以上で甘口

燗の種類についても教えていただきました。

常温:20℃として、そこから上下に5度づつ10段階、種類があります。

 

雪冷え(5℃)花冷え(10℃)涼冷え(15℃)常温(20℃)日向燗(30℃)人肌燗(35℃)ぬる燗(40℃)上燗(45℃)熱燗(50℃)とびきり燗(55℃)

同じお酒でも何度で飲むかによって味が違うそうです。

 

ちなみに浜千鳥さんはこの日、3種類のお酒を持参されたのですが
「全部、冷蔵庫で保管してください」だったんですよね。

ふむふむ。。。

 

基調講演を終え、各蔵から今日のお酒について2分間プレゼンです!

なお、持参していただいたお酒の詳細はリンクを見てください。

 

なんといっても

私、この日、会場では一滴も飲んでいないのですわ~!!

これは車で来た醸造元さんたちも一緒ですけども。。。

 

菊の司

innocent50   こちらワインみたいなボトルでラベルじゃなくて直接瓶に印字されてます

ひまわり   これぞ夏酒という感じのスッキリしお酒

西舘杜氏とスタッフの方

 

月の輪

月の輪×紫波フルーツパーク FUSION 2022 「Terroir」(テロワール)    会場の一番人気ですぐなくなりました

白麹純米 月の輪 白ラベル <ピロくま> 酸の強いお酒

大辛口純米 月の輪 スイーツとの相性を考えて超辛口のスッキリしたお酒

横沢杜氏

 

南部美人

純米吟醸 スイーツにあわせてこの1本で勝負!

「Kura Master 2021 プラチナ賞受賞」「Asian Sake Festivalで第1位受賞」の自信作

醸造部の小田中さん

 

浜千鳥

浜千鳥 純米うすにごり 銀河のしずく    原料米は銀河のしずくという夏酒

浜千鳥 純米大吟醸 結の香    東北清酒鑑評会 最優秀賞受賞  他多数受章

浜千鳥 純米吟醸吟ぎんが仕込み 2014ロンドン・サケ・チャレンジ金賞受賞のオールいわて清酒

奥村杜氏

 

わしの尾

吟醸酒岩鷲  古酒としてお持ちいただき会場で「うまっ!」との声多数。

あさむらさき  紫黒米で仕込んだピンクのお酒、アントシアニンが入ってデザートと相性抜群

ほし 蔵に住み着いている乳酸菌で作った山廃純米吟醸酒

※岩鷲はHPにはありませんが、メールで注文可能で各酒屋さん経由でも入手できます

 

ここからお待ちかねの周遊タイム!!

テーブルにはホテルエースの料理長特製スイーツ!!

 

酒粕を練り込んだチーズケーキとソースに日本酒を使ったタルト、
お口直しにコーヒーゼリーです。

 

ちなみにこのスイーツの写真、

たくさんインスタやらSNSに投稿されてました。

 

この日は9テーブルに分かれて着座していただきましたが

利き酒風に種類を並べているテーブルもあれば
スイーツとの相性を考えながら黙々と飲んでいる人もあり、
ちなみに利き酒女子に聞いたところ
「3杯目までは味の違いを感じてけど

4杯目からはわかんなくなった。けど美味い!!」だそうです。

 

そして「日本酒ラベルミニ展示コーナー」も盛況。

ラベルって綺麗ですよね。じっくり眺めていて飽きない。

 

不発に終わったのは「日本酒のネーミングを考えよう」コーナー。

ホワイトボードを用意してましてが、誰も書いてない。

 

それでも平成生まれグループに無理やり書かせたら

正義酒と書いてジャスティス

走酒と書いてダッシュ

ですって。

 

さすがこの感覚は昭和うまれにはないわーー。

個人的には「正義酒」いいと思います。

「正義の酒~ジャスティス」

 

さて、今回は、無料チケット2枚ついて

3杯めからは300円の有料にしております。

みなさん、どのぐらい飲んだかというと、、、

 

80分間、飲みに飲んでいただき

その数、278杯!!

 

え? 平均するとひとり4杯?

強者では12杯飲んだ方もいらっしゃいました。

 

しかし、みなさん、お強い!
誰も顔にも足元にもでてない~。

 

そして最後は抽選会!

5蔵にそれぞれ、1品もってきていただき、くじ引きです。

 

わしの尾さん、浜千鳥さん、南部美人さんとそれぞれ抽選し、

ここで月の輪さん持参のフェイスマスクが男性に当選するというハプニング。

 

番号よみあげたとたん、「すみません」というひとことに会場内爆笑!!

こういうことが起きるからイベントは楽しい。

 

そして、そして、最後にとてもBIGな商品をご持参いただいたのが

菊の司さん

このお酒、杜氏の隠し酒 「2019 結の香」

 

「結の香で造られた

純米大吟醸の全国新酒鑑評会出品酒です」

 

これを聞いてどよめく会場

お値段まで書いてしまいますけど8,580円ですよ!!

 

見事、当てたのは盛岡市内からお越しの40代女性でございました。
もう涙を流さんばかりに喜んで一升瓶持っていきました。

 

こうして楽しく過ごしてきた2時間半、

最後は「今日参加した蔵のお酒が飲める周辺飲食店ガイド」を来場のみなさんにお渡しし、

 

〆はこれで。

「これからも岩手の日本酒を飲みましょう、

日本酒のに!!」

 

ご参加いただいた皆様、醸造元の皆様、ホテルエースさん、

ありがとうございました!

「日本酒のに」流行らせてくださいねー!

 

 

 

 

 

 

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